ロートアイアンとデザインのコラム

ロートアイアン（鍛鉄）は、その起源から数千年にわたり、建築や芸術の分野で人々の生活を彩ってきました。私たちはこの伝統的な素材に、いまだ無限の可能性が秘められていると確信しています。

単に門扉や手摺りを作るだけでなく、「火と鎚の技術」を現代のライフスタイルや未来の空間にどう応用できるか。我々御田製作所の挑戦は、ロートアイアンの新たな定義を生み出すことにあります。

芸術性を超えた「機能美」の追求

かつてのロートアイアンは「装飾」が主役でした。しかし、現代社会が求める１つが、「芸術性と機能性の融合」です。

鍛鉄の強靭なフレームに、宅配ボックスやスマートインターホンといったデバイスを組み込むことで、防犯性と利便性を両立させます。

鍛鉄の圧倒的な強度は、大型建築の構造体や、地震に強い補強材としての可能性も秘めています。芸術的な曲線を持つ鉄骨が、そのまま建物のデザインの一部となるような挑戦を進めます。

「オーダーメイド」から「パーソナライズ・アート」へ

ロートアイアンの最大の強みは、工業製品には不可能な完全なオーダーメイドです。この強みをさらに進化させます。

お客様が大切にしているものを再現するのは弊社のやりがいです。製品は「注文品」ではなく「人生のパーソナル・アート」へと昇華されます。

繊細な表現、自然界の複雑な美しさ、こだわり、を機械に頼らず、職人の手仕事でどこまで再現できるか。私たちは、この表現の限界に日々挑んでいます。

次世代への「技術伝承」と「創造性の開放」

この可能性を追求し続けるためには、熟練の職人技を未来へ繋ぐことが不可欠です。

伝統的な鍛造技術を守りつつも、新しい発想を持つ若手職人や、デザイナーの感性を積極的に取り入れ、技術の進化と創造性の両輪を回します。

素材の組み合わせ

鉄だけでなく、ガラス、木材、石材といった異素材との融合を深め、ロートアイアンの存在感を活かした新しいインテリア・プロダクトを開発していきたいです。

私たちは、ロートアイアンを通じて、お客様の空間に「時の経過に耐え、愛され続ける価値」を提供し続けます。限界を決めず、常に新しいロートアイアンの可能性を追求していくこと。これが、私たち工場の揺るぎない使命です。