ロートアイアンとデザインのコラム
日本では寒さが極まる時期ですが、フィリピンの工場では職人たちの熱気で、冬という言葉を忘れてしまうほどの活気に包まれています。
今日は、ロートアイアンの製造現場から、完成した製品を見ただけではわからない「鉄の音」にまつわる豆知識をお届けします。
意外に知られていないことですが、本物のロートアイアン(鍛鉄)と、大量生産の鋳物(いもの)やアルミ製品を見分ける方法の一つに「音」があります。
職人が叩き、鍛え上げた鉄は、内部の密度が非常に高くなっています。そのため、指先で軽く弾くと「キーン」という、透き通った余韻のある高い音が響きます。一方、安価な素材や空洞のある製品は、鈍い「ゴン」という音しかしません。この「音の余韻」こそが、鉄がぎゅっと凝縮され、強靭に鍛えられた証拠なのです。
「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、実は鉄には「叩けば叩くほど、冷めても硬くなる」という性質があります。これを専門用語で「加工硬化」と呼びます。
職人が何度も何度もハンマーを振り下ろすのは、単に形を作るためだけではありません。鉄の粒子を押し潰し、より緻密に、より強くするためです。フィリピン工場の職人たちは、この「硬くなっていく感覚」をハンマーを通じて指先で感じ取り、製品の寿命をコントロールしています。
今日のフィリピン工場では、階段手摺りの装飾パーツを製作しています。

職人がリズムよく金床を叩く音は、まるで楽器を奏でているようです。
「良い音が響く日は、鉄の機嫌もいいんだ」
そんなことを笑いながら話す職人の手元では、硬い鉄の棒がまるで生き物のようにしなやかに曲げられ、美しい曲線が描かれていきます。
ロートアイアンは、目に見える造形美だけでなく、その「密度」や「音」にも職人の魂が宿っています。
皆様のお手元に届く製品が、もし軽く触れた時に心地よい音を響かせたなら、それは遠くフィリピンの地で職人が何千回とハンマーを振るった、努力の結晶です。
季節の変わり目、日本の皆様はどうぞお体にお気をつけてお過ごしください。
南国から、最高の「響き」を持つ逸品をお届けいたします。
本物のロートアイアンをじっくりとご覧ください。
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