11月に入り、ここ練馬はそれほど寒くもなく日差しがあると暖かさも感じるような気候です。11月の和名は霜月(しもつき)ですが、霜が降り始める頃という意味合いがありますが、今年は暖冬なのでしょうか。そんな寒さは感じませんね。小春日和が続いてくれると過ごしやすいです♪
弊社の近くの神社では毎年11月には酉の市があるのですが、今年も出店はないようで毎年恒例の賑わいもお預けとなりました。来年はお祭りや酉の市も楽しめるといいです。
さて、本日は前回のロートアイアン工場の製造現場より10の工程の続き「06.溶融亜鉛メッキ」をお話させていただこうと思います。
同じロートアイアン製品でもメッキ処理をされていなかったり、メッキ処理されていてもメッキが薄く錆びやすい製品もあるのですが素人目ではなかなか判断できません。
メッキ処理されていない製品はエポキシ塗料が塗られていたりしますが、長年使用すると剥がれてしまいます。メッキの種類に関しても溶融亜鉛メッキの他にもコールドメッキというスプレー式のものもあります。
膜厚計で調べれば塗膜の強度はわかるのですがそこまでされるお客様はまずいらっしゃらないですよね。。;^_^A。
そもそも、なぜメッキをするのか?というと、錆(さび)が出ないようにするためです。ロートアイアンの素材の鉄はそのままでは錆びてしまいます。その鉄にメッキをすることにより錆び知らずで強い製品に仕上げます。
メッキをするメリットは、塗膜表面強度が上がることによって温度・紫外線・乾湿・水・衝撃などに強い製品になることです。
その塗膜が薄いと強度も弱いということになります。
当社の溶融亜鉛メッキは、亜鉛と鉄から形成される合金層によって亜鉛と鉄が強く金属結合し長い年月を経過しても、メッキが剥がれることがすくない優れたメッキ方法です。
塗膜も厚みを持たせるために溶融亜鉛の温度の工夫をしています。鉄を錆びず、腐食しない素材へと変化させる大切な工程です。溶融亜鉛メッキでできる皮膜は、鉄素地と亜鉛との合金反応によって密着しているため、密着度が高く衝撃や摩擦によって剥がれることが少ない優れたメッキです。
溶融亜鉛メッキは、そのメッキする様子から「どぶ漬け」とか「てんぷら」とも呼ばれています。当社の溶融亜鉛メッキは10分以上かかるのですが動画を撮影したものを早送りし30秒程度にしましたので、よろしければご覧ください。
メッキの仕上がった亜鉛の色はとても美しいのです!!キラキラとしていてなんとも美しい・・・。亜鉛の最初の色はファンは結構いるんですよ。亜鉛が溶けているときは1時間程度でしょうか。その時の色の美しさはなんともいえない魅力があります。
メッキは動画にあるように何回もじゃぶじゃぶと溶融亜鉛プール槽につけるシンプルな作業になります。
どのメーカーの製品にも言える事だと思いますが、作業によって品質がかなり違ってきます。最初の見た目ではわからない耐久性であったり、長年使用するとわかる品質というものがあります。
そこで、メッキに関してロートアイアン専門メーカーである当社がアドバイスできる事としましてはご依頼を検討される業者様に対する質問です。
①メッキはしているか
メッキされていないものは、基本的に屋内使用だとしてもあまりおすすめはできませんので、必ず確認されたほうが良いと思います
②どのようなメッキをしているか
溶融亜鉛メッキかコールドメッキになると思いますが、溶融亜鉛メッキをおすすめします。また溶融亜鉛メッキでも塗膜の厚みが薄いものよりも厚いほうが強度は上がります。
③メッキ後の塗装前処理をしているか
この作業は、大変労力のいる作業になります。次のコラムで紹介させていただく作業になりますが、この作業をされていないもしくはあまり手をかけられていない製品は多いかもしれません。メッキ後の塗装前処理をするのは塗料の密着度に影響するからです。
メッキや塗料の密着性が良い=強度が上がるということです。
次回工場コラムでは「メッキ後バリ取り」という作業についてご紹介させてただきます
アイアン工場の製造現場から-部材の切り出しと鋼材の加工-【10の工程 01.02.】
アイアン工場の製造現場から-日本の伝統技術-【10の工程 03.】
アイアン工場の製造現場からー溶接仕上げー【10の工程 04.】
アイアン工場の製造現場から-メッキ前下地処理-【10の工程 05.】
本物のロートアイアンをじっくりとご覧ください。
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