ロートアイアンとデザインのコラム

失注からの学び

先日、こんな事がありました。

お客様よりお問合せいただき、「ぜひ購入したい！」ということで早速ショールームにいらっしゃいました。

ご希望をヒアリングし見積書を提示しました。価格を下げて欲しいとおっしゃられたので、出来る限りの協力をさせてただいたのですがそれでも高いと・・・。

弊社の製品材料や実費よりも安い価格をご希望でとても対応できる価格ではなかったのです。他社はもっと安いと、価格の話ばかりになってしまい、製品を見る事もさわる事もなく説明もできずにご縁をいただくことはありませんでした。

価格が高い、安いというのはお客様のご予算もありますし価値感もあるのでお客様のご判断によるところだと思うのです。ですので、弊社の反省点としては2点あると思います。

まずは、品質よりも予算が大事なお客様であると早くに察っしご希望に添えないことをお伝えすべきだったことです。そうすれば、お客様のお時間も頂戴せずにお客様はより安価な製品を探す時間に充てられたわけです。

もう１つは、弊社のロートアイアン製品の費用対効果への納得感を提供できなかったことです。

弊社の製品説明をする機会をいただければ長年使用する製品ですので、高いかもしれないけれど手をかけて製作する事によってこんなメリットや良さがあるのですと。

今回はお客様のご希望価格と弊社の価格の開きがかなり大きかったので難しいケースですが、もう少し営業努力をしていかないといけないと勉強させられる機会となりました。

弊社のロートアイアン

弊社の製作しているロートアイアンは、大量生産される工業製品とはちがい一点一点寸法もデザインも仕様も違うオーダーメイドです。

同一デザイン同一品質で大量生産される工業製品とは違い、人間の手仕事の魅力と希少性が加わった唯一無二の１点ものです。

お客様に幸せや夢を提供する製品をお届けすることが弊社の使命なのです。長年使用する製品を製作しているからこそ色々なところにこだわりを持って製作しています。

お客様にとっては決して安い買い物ではない。一生に一度かもしれない大切なお買い物。生活の中で毎日お客様が目にする製品。このような意識を持ちながら、責任感を持って製作にあたっています。

こだわり

弊社の製品へのこだわりと製品への情熱はモノづくりに没頭してきた社長のもと、とても強いと思います。こだわった製品にするのは長年お客様に安心して満足して頂ける高品質な製品を目指しているからです。

こだわりポイントを書き出すと、とても多くなかなか書ききらないので今回は大きなポイントでこだわっているところをご紹介したいと思います♪

こだわりその１ 材料の仕入れから厳選

料理のこだわりは素材選びからというのと同じように、ロートアイアンも材料の仕入れからこだわっています。

昨今、中国や韓国からロートアイアン業者がに弊社にたくさん営業にきます。価格がかなり安いですし、こういった部材を買って溶接だけ日本でして日本製として売っている業者さん多いですと営業の方がおっしゃっていました。

日本の弊社のようなロートアイアンの販売会社に海外の同業者が販売しにくるのは、製造と販売が別会社のところが多いからなのでしょうかね。

何度か話を聞いてみましたが、カタログを見せてもらうと、日本語で書かれているのですが助詞がなかったりする日本語でした。「この写真と説明は嘘ではありません」と注意書きも（笑）。ペラペラと見ていると、どこかで見た文章だなあ・・と思ったらなんと弊社のホームページにある文章がそのまま使用されているではありませんか。

指摘させていただくと、「よく似てますね、ハハハ」と。材料について聞いても、「あるルートから日本塗料を入れて使っている」と。あるルート・・・。錆対策についても、「見えないところですし処理しているので大丈夫です」と言うので、処理法を聞いたらかなり簡易的なものでした・・・。

弊社からすると、材料や作業工程や処理について説明を聞いて価格が安い理由に納得もできました。

弊社のロートアイアンの材料は主に、日本の鋼材を仕入れ工場のあるフィリピンへ輸出しています。なぜなら、日本の鋼材は品質がとても良いのと販売が誠実であるからです。鋼材の化学成分も公表して頂けますし証明書も出せますので製作側からしても安心できるのです。時々業者のお客様からも鋼材証明書を見せて欲しいと言われるので都度お見せすることもあります。

また、塗料は日本ペイントのフィリピン支社のものを採用しています。塗料も品質が良くて耐久性があり長持ちするものを使うことが大切だからです。

こだわりその２ 塗装

塗装は、高級感のある色にこだわっています。艶のないマットな落ち着いた色をおすすめしています。

理由は、柔らかい雰囲気があり見た目が美しいのと経年による見た目の変化が少ないことです。

お客様のお好みもあるので、ご希望を聞きながら対応させていただいております。

こだわりその３ 表面処理

ロートアイアン製品の表面がスムーズで滑らかで美しくなるように、下処理は丁寧に複数の工程を踏んでいます。検品では必ず人の手で触って検査をします。なぜなら、手で触って検査することが一番表面の粗さに気付けるからです。

こだわりその４ 溶接

部材と部材を繋ぎ合わせている溶接箇所も綺麗に仕上げるようにしています。

ここは、溶接工の腕と溶接方法によって差が出てくるところです。つなぎ目が汚く目立つとせっかくのロートアイアン製品が台無しになってしまうのです。洋服の縫製にも丁寧な仕事と雑な仕事と出ますよね。ロートアイアン製品も、部材の接合部分は美しく仕上げることが大切です。

いくつかの弊社ロートアイアン製品のこだわりをご紹介させて頂きましたが、「誠実」で「正直」で「勤勉」なお仕事をさせていただくのが弊社の社長がいう日本人らしい仕事なのだそうです。

和の心をもって、製作し販売させて頂きたいと思います♪