さて、本日のコラムは千代田区番町です。日本でも最も古い高級住宅街のひとつで、東京のほぼ中心に位置する千代田区の中でも特に中心に一番近い街と言われるのが「番町」です。
歴史的には、昔江戸城に近く内堀と外堀に囲まれた高台に位置するまさに一等地でありました。
そんな格式の高い由緒正しい高級住宅地「番町(ばんちょう)」にせまってみたいと思います。
番町は、JR中央線市ヶ谷駅から四ツ谷駅にかけての東側一帯のエリアを指し、千代田区1番町~6番町をいいます。
番町という名称の由来は、徳川家康が城の西側の守りを固めるために「大番組」という旗本たちを住まわせたことにあります。番町は、元々江戸城を守る為の町として組織された一面を持っていてかつては江戸の中でも有力な旗本が集まっていた地域であり、まさしく日本の歴史を支えてきた街の代表格です。
明治から昭和にかけて多くの文化人が居を構えていたことでも有名です。滝廉太郎、与謝野晶子、島崎藤村などが住んでいました。このことから、「番町文人通り」と名づけられた通りもあります。
麹町大通りと大妻通りをつなぐ通りは、「番町文人通り」と呼ばれ、有島武郎、与謝野晶子・鉄幹、島崎藤村、泉鏡花など多くの文化人が居住。旧居跡には案内プレートが設置されている。
1番町の最寄駅は、半蔵門駅で英国大使館があるエリアで新たな文化を積極的に取り入れてきた歴史があります。
2番町は、日本テレビが1952年に開局した場所でもあり、現在は住宅よりもオフィスビルが多く立ち並んでいます。
3番町には、ローマ教皇庁大使館があり、また春になると美しく桜の花が咲く千鳥ヶ淵公園のボート場があります。
永井荷風や国木田独歩などの文学者もかつてはこの3番町の住人で著名な文化人に愛された町でした。
4番町には、かつて武家屋敷が立ち並んでいた場所で、新時代を担う若者で賑わっていました。北原白秋や石川啄木、与謝野晶子が居を構えていた場所で有名です。
5番町には、市ヶ谷駅があり雙葉中学など名門の学校があり、文教地区でもあります。かつて他の番町と同様文人に愛された町で落ち着いた風情もあります。現在は2番町と同じく住居よりもビルが多く見られる町です。
6番町は、番町の中でも特に地価が高くかつては数多くの文化人や高級官僚の住宅地として発展してきた町です。
また、出版所や出版社もありこの地で日本の文学や芸術が発展してきたとも言えるぐらい多くの作家に愛されてきた町です。島崎藤村が晩年過ごした場所でもあります。また、東京で最も長い歴史と伝統をもった番町小学校があります。
永田町や霞が関と言った、日本の政治の中心地にほど近い場所にある千代田区番町。
現在、番町は高級マンションとオフィスビルが建ち並ぶ近代的な街へと変貌を遂げましたが、その佇まいは今でも風格と気品に満ち溢れている特別なエリアです。
美しいデザインのある街-上大崎 東五反田 北品川 高輪 (東京都品川区・港区)
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